オキシドール・クエン酸エッチングのレシピ更新

結論

従来のレシピは「クエン酸:食塩=4:1ぐらいでギリギリ溶けきるぐらいの量」としていたが、今回の実験結果を見る限り。
基板サイズ5x5mm当たり、オキシドール:クエン酸:塩=3:0.3:0.8(g)が良い。ただし、オキシドールは多めでも良いかもしれない。

実験条件

室温(18度)で調合したエッチング液に5x5mm銅箔35μmの銅張り板を入れ、目視で完全に溶けきるまでの時間を計測した。

加温状況
材料:ケンエーオキシドール、激落ちクエン酸@ダイソー、塩は食塩

結果一覧

考察

従来のレシピでは13分程度かかっているが、クエン酸の濃度を下げ塩の濃度を上げると反応速度が速くなる傾向にある。クエン酸量が0.1の場合にはほぼ確実に反応が止まるので、おそらく銅箔とクエン酸の関係性がソレぐらいの量の比だと推察される。一方でクエン酸量が十分である0.25の場合で塩を過剰にした場合も反応がとまる事と、塩を入れるとアウトガスが多くなる傾向にある事を考えると、塩があると反応が早くなるがオキシドールが抜けやすく成っているのではないかと考えられる。

つまり、クエン酸は溶かす銅の量できめるべきだが、速度を出すためには終盤の濃度を維持するためにある程度の余裕が必要。塩は入れると高速になるが、入れすぎるとオキシドールからガスを発生させるために後半オキシドール不足に陥るリスクが出てくる。

この仮説が正しければ、銅箔を溶かすのに十分量である0.25g前後のクエン酸に塩を1g程度いれた上でオキシドールを増やせばより高速になる可能性もあるが、オキシドールは単価が高いので今回は検討から外した。

参考文献

過去の記録はこちら

https://blog.akirayou.net/2009/12/blog-post_14.html

https://blog.akirayou.net/2011/01/blog-post_66.html

追記

ガスがでるとオキシドール無駄使いなので、ガスが派手にでないていどの塩を減らすのは単価の高いオキシドールを節約するという意味では理にかなってる可能性がある。