EIPD(まぶた内映像投影装置)をプロジェクタで作る

IVRCで村本さんが作っていた瞼内映像投影装置(https://www.goki-muramoto.com/eipd )を体験出来なかったけど、審査員の先生がべた褒めしてたので、手元の装置で再現したときのメモです。

本家は光ファイバで作っていますが、配線が死ぬのでプロジェクタで試験してみました。光が流れる感じとRGBの色がそれぞれ感じれるようになりました。

材料

ハードセットアップ

3D Printでつくった双眼鏡形状ののぞき穴から、めをつぶってのぞき込むようにして体験する。プロジェクタ映像はのぞき穴の場所で合焦させている。双眼鏡ののぞき穴にの上下に張ってある白い養生テープは投影範囲や合焦を確認するためのスクリーンとして貼り付けおり、体験には大きな影響を与えない。

合焦地点をプロジェクタ筐体端面から110mmの光路長にするために、シートレンズを貼り付けて、焦点を調整している。

本プロジェクタでの110mm距離での画像サイズは横幅約6~8cmである。瞼を被うには十分であるが、瞳孔間距離(IPD)には足りないので、以下のように鏡を使って投影位置をずらしている。上の3Dデータは筆者のIPD 68mmにあわせて光路を作成した。なお、開口部はΦ30mmである。プロジェクタのズームはテレ端に設定し、のぞき穴に養生テープスクリーンを貼り合焦を確認した。

以上で瞼の上にプロジェクタの投影を合焦させる事ができる。

色調整

単色で楽しむ場合は、以上のセットアップで多少まぶしいものの体験が可能である。RGBの色を楽しむにはさらに色補正を行う。瞼は赤が非常によく透過し、ついで緑、青が透過する。したがって赤をカットするために青色のフィルタをレンズと一緒に挟んだ。プロジェクタの輝度モードは「高輝度」色モードはsRGBである。

以上で大まかな色調整が可能であるが、実験の結果緑が強かったので概ね同じ輝度になるように、実験的に色の補正をしたところ。R:G:B=100:30:100で概ね良い結果を得た。実験には以下のコードを用いた。

所感

赤色は視野の上で強く、下のほうで強く、逆に青が視野の下側で強く、緑が中央部分が強く感じた。コレは瞼の厚さが上のほうが厚く下のほう(開口部付近)が薄いためだと考えられる。

また動きに関しては、縦方向の動きよりも横方向の動きが強く感じられた。