タンニング材(DHA)による日光疹抑制実験

注: 個人的な実験の記録です。真似して症状が悪化しても知りません。

目的/仮説

27年ほど日光アレルギー(多形日光疹)に罹患していて年々短時間の日光曝露で日光疹がでてくるようになってきている。そのためできるだけ長袖で過ごしているが、一方で比較的症状が軽かった時代には日焼けして肌が黒くなってしまえば日光疹が出ないという経験即があった。そこで日焼けをする実験を行いたいが、日光浴で肌を黒くするのは難しいので、代わりにDHA(ジヒドロキシアセトン)が配合されたタンニング剤を用いて肌を黒くする事で日光疹を抑制できるかを確認した。

結論

タンニングよって、日光疹を抑制する効果は見られた。25分程度の直射日光では日光疹の発生抑制が確認されたが、1時間の直射日光に対しては、若干症状の強さを低下させる程度だった。今後日常的的に使用して、天然の日焼けを行えるかを検討したい。

タンニング剤について

以下のDHAを主成分とするタンニング剤を用いた。DHAはメラニンに似た物質(表皮のタンパクを糖化させたメラノイジン)を生成し、黄色~茶色に呈色するとともにメラノイジンにメラニン同様の抗酸化作用があるといわれている。(出典 wikipedia)

湿疹・擦過傷への悪影響確認

日光疹対策に使うので、湿疹や搔いた後の擦過傷がある肌にタンニング剤を用いるケースが考えられる。そこで日光疹による湿疹と擦過傷がある皮膚に対してパッチテストを行った。

対象:右下腕3.5cm平方、日光疹発症2日目、小さな擦過傷あり。

1回目: 6/16  21時

2回目 6/16 6時

3回目 6/17 20時

4回目 6/18 6時

5回目 6/19 10時

傷跡に集中して呈色する事はあったが、刺激や湿疹の悪化などはみられなかった。

25分曝露試験

対象:右ふくらはぎ 4cm四方程度 

上のパッチテスト同様5回の塗布を経て、直射日光による曝露試験を行った。マスキングテープとズボン・靴下を用いて、当該箇所のみ曝露した(6/21 12時)

6/21 21時: 日光疹はContorol側のみ注意深く観察すれば見える程度。

6/22 7時 日光疹がではじめた。赤くなる。我慢できる程度だが痒い。タンニングした側は通常と変わらない。

6/22 20時 赤みがさらにつよく、湿疹に厚みがでてきた。

6/23 22時 症状がほぼ治まる。 実験終了 タンニングした皮膚が新陳代謝したのか色がまだらにおちる。

1時間曝露試験

対象:左ふくらはぎ 6cmx13cmを図のように4分割

6/21:20時、6/22:7時、6/22:20時の3回塗布

曝露試験は中央部正方形部分のみに行った。6/23:12時

6/23: 22時 日光疹が出始める タンニングした側にも日光疹がでているが、若干弱いように感じる

 6/24 23時 タンニングした場所もほぼ同等に日光疹がでた

6/25 17時 日光疹が引き始める、タンニングしたほうが引くのが早く、このじてんでほぼ湿疹なし。Contorol側は僅かに赤みが残る。

考察

塗布回数5回曝露時間25分では十分な日光疹抑制効果があり、塗布回数3回曝露時間1時間では抑制効果がなかった。タンニングによる日光抑制効果はあるものの、耐用時間に限界がある事も明かになった。なお塗布回数の違いは実験スケジュールと天気の兼ね合いであり深い意味はないが、呈色度合いが違うので耐曝露時間に影響を与えた可能性は否定できない。

直射日光25分程度の曝露を可能にするという使い方がタンニング剤の使い方としては限界だと思われる。

1回の曝露(25分・1時間)ではContorl/タンニングともに日焼けで黒くなることはなかった。何回かにわけて曝露させて、天然の日焼けによるメラニンを生成できればタンニング単体よりも強い日光疹抑制効果が現れる事も期待される。そのためには25分曝露ご何時間のインターバルで再度曝露できるかは今後調査したいが、時間がかかるので記録を取りながらの実験は断念した。今後は下腕および手の甲にタンニングを施すことで、日光疹の発生を抑制しながら徐々に日焼けできるかのチャレンジを行いたい。